− Introduction −


7日間で延べ825名を動員し、
客席に静かな感動を染みわたらせた『東の地で』が再演決定!
全面的に改訂して深みを増した脚本を、装い新たな新演出でお届けします。

役者の繊細な表情の揺れや、ささやき声さえも共振する二人芝居。
言葉とならないままに積もり重なってゆく日々の悲しみや苦しみに、
そっと寄りそい言葉をささげます。
この世界に生きづらさをかんじるすべてのひとへ…



 − Greeting −


傷つきながらも大切な誰かを愛そうとすること、
苦しみながらもこの世界を生きようとすること、
その尊さを浮き彫りにするように、物語に描きだしました。

幸せになろうとすることがこんなにも難しいことを知りながら、
どこまでも届かない幸せに手を伸ばしてしまう。
その姿に「美しさ」が宿る気がしてなりません。

そしてその「美しさ」は、ひとの傷や苦しみを癒し、浄化する力をもつのです。
奏と息吹、ふたりの登場人物に宿る「美しさ」を、どうぞ見届けに来てください。

ミームの心臓主宰 酒井一途



 − Impression −


「特別な話ではなく、でも絶対に特別な自分にとっての何か。すーっと心に入る楽曲にのせて、魅力のこもったお二人の演技にとても感動しました。すてきな作品でした」23歳女性

「コトバはあまりにも不充分で、互いに分かったつもりになることしかできない。でも、コトバに頼ること、チカラを信じることの魅力を改めて感じました。合理的とは言えない人間性の発露を愛し合うこと、互いの関係そのものはとても不安定でどうしようもないが、正面から向き合うことの大切さについて考えさせられます。素敵な演劇をありがとうございました」22歳男性

「言葉のひとつひとつが、短いけれど、心にひびきました。心の動きを、丁寧な言葉で、そして演技で伝えて下さり、心にしみ入るものがありました。相手を変えることはできない。でも自分と向きあうこと、相手と向きあうことはできるのではないかと、勇気をもらいました」53歳女性

「胸があたたかくなったり、痛くなったり、『生きる』とは、『優しさ』とは、『愛』とは何だろうと、改めて考えさせられるきっかけになった様に思います」

「生という存在があって、死という存在があって、時に2つは重なって、いずれはどうなっていくのだろう」54歳男性

「精神を消費し尽くさずにはおかないこの社会と、知性を疑うことにのみ造り上げてきたこの東の地の片隅で、こんなに脆く、こんなに繊細で、こんなに素直な芝居があることを、福音のように感じたい」23歳男性



 − ミームの心臓 とは −

慶應義塾大学文学部在学中の酒井一途を中心に、2010年4月旗揚げ。時代の潮流を見据えた上で、容易に消費されることのない作品を上演していけるよう心懸けている。その作風は「品の良い、透き通った作品」と評価される。

現在までに5回の公演を行い、2792名を動員。(うち3回が本公演、2回が当団体主催の企画公演)

主宰の酒井がプロデューサーとして活動した企画公演『focus.神話』(2013年5月2日~8日@王子小劇場)では、 ハイブリットハイジ座(早稲田大学)、ミームの心臓(慶應義塾大学) 、四次元ボックス(日本大学藝術学部)の三学生劇団を集い、神話をテーマに一時間の作品を一挙上演。7日間14ステージで825名を動員。全公演大入りの大盛況の中、幕を閉じた。